これから子犬を飼い始める皆様へ
1)ワクチン接種の必要性とその時期
生まれたばかりの仔犬は、免疫系が未発達なので、自分で免疫抗体を作ることができません。抗体を作れるようになるまでの間、母親の初乳からもらった移行抗体という免疫抗体によって様々な感染から守られています。この移行抗体は、生まれてから約5週間目くらいから徐々に減少し始め、個体差にもよりますが、12〜14週間目くらいでほぼ無くなってしまいます。
この時期、仔犬も段々と自分で抗体を作れるようになってくるのと同時に、減少し始めた移行抗体により、感染を防御する能力も次第に弱くなってきます。従ってこの時期に最初のワクチンを接種する必要があるのですが(「ワクチンを打つ」ということは、「自分で抗体を作らせる」ということです)、ここで問題が一つあります。移行抗体が仔犬の体に残っていると、ワクチンを接種しても、その効果 を邪魔してしまい、きちんと抗体を作ることができないのです。
ですから、この期間、なるべく効率よく病気から仔犬を守り、最終的に、ワクチンによってしっかりと抗体を作って免疫を確立させることが必要になってきます。 そのためには、移行抗体が減少し始める5週目くらいから完全に無くなってしまう14週目までの間に数回に渡ってワクチンを打つのが効果 的です。
このようにして考えられたワクチンの打ち方(いつから、どのくらいの間隔で、何回打てばよいか)を、ワクチネーション・プログラムといいます。
ワクチネーション・プログラムは、仔犬の生活環境やワクチンの種類などによりいくつかのやり方がありますが、通 常は、生後2カ月目(約8〜9週)と3カ月目(12〜14週)にそれぞれ1回づつの計2回打つか、あるいは生後6週目と9週目、および12〜14週目に1回づつの計3回打つ方法が一般 的です。そして次の年からは、年に1回づつ打つのが理想的です。
初年度のワクチネーション・プログラムにより得られた免疫は、約1年間効果 が持続すると言われており、時間がたつと次第に効果が落ちてきます(「抗体価が下がる」といいます)。1年に1回ワクチンを追加接種することにより、下がってきた抗体価を再び上昇させ、感染に対する免疫効果 をより確実にさせることができます。これをブースター効果と言います。
初年度のワクチネーション・プログラムで最後のワクチン接種(12〜14週目)が終わって1週間(免疫の効果 が出始める)が経つまでは、感染の危険のあるような「屋外」に連れ出したり、他の成犬と接触させたりしないようにすることが大切です。

2)フィラリア症について
フィラリア(犬糸状虫)症とは、フィラリア(犬糸状虫)という寄生虫が犬の心臓および肺動脈内に寄生することによって起こります。フィラリアは白くて細長いひも状の寄生虫で、長さはだいたい7cmから15cmくらいです。
【感染経路】
・フィラリア症は、フィラリアの子虫である「ミクロフィラリア」が「蚊」によって媒介されることにより感染します。
・すでにフィラリアに感染している犬の血液中には「ミクロフィラリア」がたくさん含まれています。この犬の血液を、蚊が吸血する際に、血と一緒にミクロフィラリアも吸い込んでしまいます。ミクロフィラリアは、蚊の体内で発育し、感染仔虫となり、この蚊が他の犬を吸血したときに、その刺し傷から感染します。
・蚊の媒介によって感染仔虫が犬の体内にはいると、仔虫は脱皮などを繰り返し、血流に乗って3〜4カ月で心臓にたどり着きます。そして、この仔虫はさらに2〜3カ月かけて成熟虫となり、ミクロフィラリアを産むようになります。
・従って、感染してから循環血液中にミクロフィラリアが確認されるまで、5〜7カ月かかります。
【症状】
・フィラリアに感染すると、元気消失、体重減少の他、咳が出たり腹水がたまるなどの「心不全」の症状や、ひどくなると貧血や血尿などがみられ、死に至ることもある怖い病気です。
【予防】
・毎年、春(5月頃)から予防を開始しますが(地域により時期は多少異なります)、その前に、簡単な血液検査でミクロフィラリアの有無を確認することが必要です。
・検査で「陰性」が確認されたら、蚊の出現し始める少し前(5月下旬頃)から、蚊のいなくなる少し後(12月頃)まで、毎月1回予防薬の投与を行います。
・予防薬には,顆粒,錠剤,チュアブルタイプなどの飲み薬の他,今年から背中の皮膚に垂らすタイプの薬も発売されました.これらの薬には,フィラリア予防だけでなくノミの予防や駆除ができたり,お腹の寄生虫にも効果 があるものもあり,少しずつ薬効が違うので,それぞれに合った薬を選ぶことが出来ます.
これから子猫を飼い始める皆様へ
1)ワクチン接種の必要性とその時期
生まれたばかりの仔猫は、免疫系が未発達なので、自分で免疫抗体を作ることができません。抗体を作れるようになるまでの間、母親の初乳からもらった移行抗体という免疫抗体によって様々な感染から守られています。この移行抗体は、生まれてから約8週間目くらいから徐々に減少し始め、個体差にもよりますが、12〜13週間目くらいでほぼ無くなってしまいます。
この時期、仔猫も段々と自分で抗体を作れるようになってくるのと同時に、減少し始めた移行抗体により、感染を防御する能力も次第に弱くなってきます。従ってこの時期に最初のワクチンを接種する必要があるのですが(「ワクチンを打つ」ということは、「自分で抗体を作らせる」ということです)、ここで問題が一つあります。移行抗体が仔猫の体に残っていると、ワクチンを接種しても、その効果 を邪魔してしまい、きちんと抗体を作ることができないのです。
ですから、この期間、なるべく効率よく病気から仔猫を守り、最終的に、ワクチンによってしっかりと抗体を作って免疫を確立させることが必要になってきます。
そのためには、移行抗体が減少し始める8週目くらいから完全に無くなってしまう13週目までの間に何度かワクチンを打つのが効果 的です。 このようにして考えられたワクチンの打ち方(いつから、どのくらいの間隔で、何回打てばよいか)を、ワクチネーション・プログラムといいます。
ワクチネーション・プログラムは、仔猫の生活環境やワクチンの種類などによりいくつかのやり方がありますが、通 常は、生後2カ月目(約8〜9週)と3カ月目(12〜13週)にそれぞれ1回づつの計2回打つ方法が一般 的です。そして次の年からは、年に1回づつ打つのが理想的です。
初年度のワクチネーション・プログラムにより得られた免疫は、約1年間効果 が持続すると言われており、時間がたつと次第に効果が落ちてきます(「抗体価が下がる」といいます)。1年に1回ワクチンを追加接種することにより、下がってきた抗体価を再び上昇させ、感染に対する免疫効果 をより確実にさせることができます。これをブースター効果 と言います。
初年度のワクチネーション・プログラムで最後のワクチン接種(12〜13週目)が終わって1週間(免疫の効果 が出始める)が経つまでは、感染の危険のあるような「屋外」に連れ出したり、他の猫と接触させたりしないようにすることが大切です。

2)猫特有のウイルス感染症について
猫では知っておくべき重要なウイルス病がいくつかあります。ウイルス性鼻気管炎(FVR)は激しい鼻炎や口内炎、目の角膜炎などを起こす伝染病です。猫カリシウイルスもまた、ひどい口内炎を引き起こします。猫汎白血球減少症(FPL)は、猫パルボとも呼ばれ、下痢などの消化器症状を起こして衰弱し、死に至ることもある怖い病気です。これら3つのウイルス感染症は、3種混合ワクチンを適切に接種することによって防ぐことができます。
猫エイズ(FIV)は免疫不全を起こし、発症すると助からない怖い病気です。猫では普通 けんか傷(咬み傷)から感染します。猫白血病ウイルス(FeLV)もまた、骨髄で白血球や赤血球の生産を抑制することによって貧血や免疫不全を起こしたり、リンパ腫などの腫瘍を引き起こしたりする怖いウイルスです。猫伝染性腹膜炎(FIP)は腹膜炎を起こしておなかの中に水がいっぱいにたまってしまうタイプと痙攣や発作などの神経症状を主に起こすタイプのものがあり、発症するとまず助からない病気です。
FeLVはワクチンで予防することができますが、FIVとFIPにはワクチンがありません。これら3種のウイルスは潜伏期間が長く、一見健康な猫でもウイルスを持っていることがあります。屋外や限られた環境で多数の猫を飼育するような場合は、定期的な検査をお勧めします。 |